東日本大震災・原発事故

「火伏せ祭り」11年ぶり復活 小高の貴船神社 福島・南相馬

2022/01/10 09:19

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お札などをたき上げ、地域の無火災を祈る参加者
お札などをたき上げ、地域の無火災を祈る参加者

 福島県南相馬市小高区の貴船神社で9日、地域の無火災を願う「火伏せ祭り」が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後初めて行われ、住民らが伝統行事の復活を喜んだ。

 震災で石鳥居や拝殿が損壊したほか、原発事故で氏子が市外に避難を余儀なくされたため開催を見合わせていた。できることから始めようと氏子や地元行政区長らが団結して準備を進め、11年ぶりに実現した。

 厄年の住民がみこしを担いで地域を練り歩く本来の行事は担ぎ手不足などの影響でできなかった。それでも住民が境内に集い、どんと祭や拝殿での神事、神楽奉納を実施した。市内小高区の自営業鈴木宏美さん(59)は市内原町区の避難先から縁起物を携えて訪れた。「どんと祭は原町区でもあるが、やっぱり地元がいいなと思って来た」と話した。

 氏子総代の佐藤禎晃(ただあき)さん(82)は「こういう行事があることを広めることで、復興や若い人の帰還につながるはず」と感慨深い表情で語った。