論説

【新型コロナ まん延防止措置】早期対策で抑え込みを(1月26日)

2022/01/26 09:03

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 政府は新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置の適用地域に本県を追加した。福島、会津若松、郡山、いわき、南相馬の五市が対象となる。県内では五市を中心に感染が急拡大し、学校や事業所などでクラスター(感染者集団)も多発している。早期の対策で感染の広がりを抑え込まなければならない。

 今月一日から二十三日までの県内の感染者数は千二百六十三人で、郡山市が二百七十三人、いわき市二百二十四人、福島市百二十人、会津若松市九十七人、南相馬市八十六人と五市で64%を占めている。若い世代の感染が目立ち、県全体の75%に当たる九百五十八人が四十代以下だ。

 クラスターは今月に入ってから二十四日までに五市を中心に二十三件発生している。小、中、高校の学校関係が八件と最も多く、事業所が六件、幼稚園を含む児童施設が三件などと続く。家庭内での感染を通じ、学校や事業所などに広がっているとみられる。

 県は二十七日から二月二十日まで、重点区域の飲食店に対し、感染対策の有無に応じて酒類提供の時短や自粛、営業時間の短縮を要請する。住民には五人以上の会食自粛や不要不急の都道府県間の移動自粛などを求める。今後、高齢者に感染が広がり、再び医療が逼迫[ひっぱく]する事態を避けるためには、早めに手を打つ必要がある。

 県内の自宅療養者は二十三日現在、三百四人で、前週の十六日の九十四人から三倍超に急増している。無症状や軽症の患者が多いとされるオミクロン株の特性から今後も増加が想定される。

 県は自宅療養者の同意を得た上で、居住する市町村と感染者の情報を共有する態勢を整えた。市町村は情報に基づき、体調変化を確認するため指先などに装着して血中の酸素飽和度を測るパルスオキシメーターと三日分の食料を自宅療養者に届ける。

 「第五波」が襲来した昨夏、自宅療養者の支援に必要な情報が県から市町村に届かず、市町村が県に対して情報の共有を求めていた。医療体制を維持する上で、県と市町村が緊密に連携し、安心して自宅療養できるよう対応してほしい。自宅療養者の増加による家庭内感染の拡大も懸念される。換気や消毒など基本的対策の徹底を周知すべきだ。

 罹患[りかん]した際に速やかに自宅療養に入るための備えも欠かせない。数日分の食料を確保したり、持病などの薬を早めに処方してもらったりする必要がある。県民一人一人が対策を心掛け、この難局を乗り切りたい。(紺野正人)