
国際未確認飛行物体研究所(通称・UFO研究所)が開設され1年が経過
もともとは、ある種の町おこしのような性格で誕生した福島県福島市飯野町の「UFOふれあい館」が30周年を迎える2022年に焦点を当てて数年前から企画していた。
アメリカで2021年、UFOの調査報告書が正式に提出された。当時のトランプ大統領が、国防総省の持っている情報を公開せよという文書に署名した。6月24日「UFOの日」の翌日、6月25日に公開されたと記憶している。ふれあい館でも、これまでUFOの日にイベントをやってきた。ここで一つ、地元を盛る上げるために何か大きくできないかということでUFO研究所をつくった。飯野町の人々は昔からUFOを目撃しているので、そういった情報を吸い上げて整理し、発信していこうという趣旨で立ちあげている。徐々に情報が集まってきており、現在精査している。2022年のUFOの日に合わせて、事例の発表などもできればいいと考えている。
2022年、アメリカでUFOに関する公聴会が約50年ぶりに開かれた。アメリカは本気だ。アメリカではUFOについて国家の安全保障上の重大な案件で、軍事問題として捉えている。正体不明な物体が飛んでいるというのは「夢がある」ということではなく、本当に領空侵犯されている。それでは済まない。アメリカの場合は軍が対応する役割になっている。アメリカでは戦後、超極秘UFO調査の「プロジェクト・ブルーブック」が始まった。最終的にプロジェクトは解散したが、「国家にとって脅威ではない」と結論付けた。今から2年前にリークされた3本の動画は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)が「本物」と表明している。未確認飛行物体が存在するというのを公式に認めた。ただ「UFO」ではなく、未確認航空現象(UAP)とし、あくまでも現象とした。
アメリカのUFO情報の多くは海軍が撮影している。複数の観測機器によって物体を捉えている。トランプ政権は「宇宙軍」も設置した。宇宙空間が主戦場になるとの見方だ。日本では宇宙作戦隊が誕生した。宇宙ゴミなどを観測、除去するのが目的だ。
2021年のアメリカでのUFOに関する報告書では「(UAPは)国家の安全保障上の脅威になり得る」と記している。かつてのブルーブックの時から表現は変化した。飛行物体ということで、みんな空ばかり見ているが、UFOの多くは海で確認されている。海軍が演習しているとUFOが出てくる、もしくは海に入っていく。海の中は水の抵抗があるから早く動けない。地球上で一番速く游ぐのはカジキマグロだが、それよりも早く動く。追跡ができない。潜水艦も相当数のUFOを確認している。ネット上の情報は99%がフェイクか誤認だ。ただ、軍のデータは複数の観測機器で記録を取っているので、一次資料としては価値が高い。
UFO研究所では目撃情報を収集している
研究所の目的は、一般からの情報を集めること。パワースポットといわれている福島市飯野町にあるピラミッド型の千貫森周辺には遺跡もある。形も良い。発掘すると頂上は遺跡だろう。土器や遺跡が出てくるのではないか。「未知との遭遇」という映画があった。そこに出てくるデビルズタワーの岩山にUFOが飛来するシーンがある。UFOはピラミッドのようなランドマークに飛来するという話が多い。飯野町でUFOを見た人も多くいて、話もリアルだ。中には目の前で見た人もいる。数メートル先にいたという話もある。UFOマニアが見たというのではなく、一般人が見たというのは飯野町の特徴だろう。千貫森には何かがあるに違いない。
研究所に集まった情報は現在まとめている。撮影者はUFOと思っているが、大方は誤認とみられる。レンズゴースト現象などだ。信仰の山には火の玉などの発光体が見られるケースもある。三角形の山、海、軍事施設の周辺などで目撃情報が多い。東北地方だと宮城県の松島が多い。松島から三沢にかけてのルートで多発している。自衛隊員は相当数見ているだろう。研究所では2021年末、目撃情報の判断基準を策定した。子どもから大人まで寄せて欲しいので、分かりやすい判断基準をつくった。
研究所が入る、UFOふれあい館は今年で開館30周年を迎える
今後も情報を集めて、研究所で分析したいという若い人がいれば盛り上げたい。研究拠点がこの時期に、福島県にできたというのはすごいこと。いいタイミングだと感じている。アメリカがUFOの存在を認めている。10、20年後、「昔はUFOは絵空事だという言う人もいた」と振り返る時代が来るだろう。UFOを契機として、宇宙飛行士になりたいなど、宇宙に興味を持つようにもなって欲しい。ぜひ全国の子どもたちが、福島に来て見て楽しんで、夢を持って欲しい。研究所としてはUFOの資料をさらに集める。福島がUFO研究の最先端拠点となっていくだろう。