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コロナ抗体「IgA」は派生型「BA・5」にも作用 福島医大発表 開発のマスク有効

2022/07/20 09:23

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 福島医大は19日、新型コロナウイルス感染症の回復者の血液から取得した抗体「IgA」が、オミクロン株の新たな派生型「BA・5」「BA・4」にも作用することを確認したと発表した。同大が開発したIgA搭載マスクは派生型が流行している現在も感染防止に役立つとしている。

 オミクロン株が拡大する前の従来株に感染した人から取得したIgAが「BA・5」「BA・4」に反応するかどうかを調べた結果、強く結合した。同大医療―産業トランスレーショナルリサーチ(TR)センターの高木基樹教授は、今後現れうるオミクロン株の派生型についても「作用する可能性は高い」とみている。

 同大とゼファー(須賀川市)は昨年12月、IgAを搭載したマスクとスプレーの販売を始めた。IgAとウイルスが結合する性質を生かした商品で、ウイルスが鼻や口から侵入するのを防ぐ。

 同大はIgAを活用した抗体医薬品の開発を目指している。