
福島県は県内で新型コロナウイルス感染による後遺症とみられる症状の実態調査を初めて実施し、108人にせきや疲労感などの症状が確認されたと2日、明らかにした。県はデルタ株と比べ、重症化しにくいとされるオミクロン株感染後も後遺症とみられる症状が確認されたとし、感染対策の重要性を訴えている。
県が県新型コロナ医療調整本部会議で報告した。調査は6月23日から7月13日まで、新型コロナ感染者が入院した県内の48医療機関を対象に実施した。症状別ではせきが最多の33人、息切れが25人、疲労・倦怠(けんたい)感が24人、頭痛が19人、味覚障害が16人、嗅覚障害が11人などで続いた。
陽性判明時期が不明の1人を除く107人のうち、74人(69%)はデルタ株流行期の2021(令和3)年12月以前に陽性が判明。33人(31%)はオミクロン株が主流となった今年1月以降に発症した。
ワクチン接種状況が不明な33人を除く75人のうち、56人(75%)はワクチンを未接種だった。
後遺症とみられる症状が続いた17人は勤務先を退職や休職したという。