安倍氏国葬「反対」66% 政府対応 疑念浮き彫り 福島県民世論調査

2022/09/20 09:50

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 福島民報社は福島テレビと共同で福島県民世論調査(第38回)を実施した。安倍晋三元首相の葬儀を全額国費で負担し、敬意と弔意を国全体で示す「国葬」の賛否を尋ねたところ、「反対」が66・3%を占め、共同通信社が同時期に実施した全国電話世論調査と同様の傾向となった。政府の国葬を巡る対応に国民が疑念を抱いている状況が改めて浮き彫りとなった。


 安倍晋三元首相の国葬の賛否に関する回答結果は「反対」が66・3%と過半数だったのに対し、「賛成」は21・4%、「わからない」は12・3%だった。

 「反対」とした回答者の割合を年代別にみると、18~19歳が100%と最も高く、60代が73・1%、30代と40代が各71・4%で続いた。最も低い割合でも20代の55・6%で、全世代で「反対」が「賛成」を上回った。男女別では、「反対」と答えた割合が女性は66・7%、男性は65・9%だった。政府が国葬を推し進めようとしていることに対し、幅広い年代や性別で反発している実態が鮮明となった。

 政府は27日に日本武道館で国葬を催し、参列者を最大6千人程度と見込む。実施の妥当性や全国国費で負担する費用を巡っては、国民の中で異論が根強い。共同通信社が17、18両日に実施した全国電話世論調査でも、国葬に「反対」「どちらかといえば反対」は計60・8%に上った。


■自民国会議員 旧統一教会調査「評価せず」69%

 自民党国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点に関する自民党調査についての回答結果は「評価しない」は69・3%と約7割を占め、「評価する」は15・0%、「わからない」は15・7%だった。

 「評価しない」とした回答者の割合を年代別にみると、18~19歳が100%、60代が77・8%、30代が71・4%だった。男女別では「評価しない」と答えた割合が男性は73・1%、女性は65・8%だった。

 共同通信社が17、18両日に実施した全国世論調査では、自民党が旧統一教会と党所属の国会議員との関係を調査した対応について「十分ではない」とした回答が80・1%を占めた。自民党の調査内容などに対し、県内外から厳しい目が向けられている現状が表れたとみられる。


■岸田内閣支持34% 21ポイント急落

 岸田文雄首相の岸田内閣に対する県民の支持動向も調査した。「支持する」が34・1%で6月の前回調査から21・0ポイント急落した。「支持しない」は45・7%で前回より24・1ポイント上昇し、岸田内閣発足後、初めて「支持しない」が「支持する」を上回った。「わからない」は20・2%で前回比3・1ポイント減となった。

 岸田政権に望む復興政策については、「福島第1原発の廃炉・処理水対策」が36・1%で最も割合が高く、「景気経済対策」12・1%、「風評・風化対策」11・6%、「帰還困難区域全域の除染と避難指示解除」11・3%などが続いた。


■処理水「理解広がらず」52% 県民世論調査 政府の説明不十分

 福島民報社が福島テレビと共同で実施した県民世論調査(第38回)で、東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含んだ処理水を海洋放出する政府方針について、国内外での理解が広がっているか尋ねたところ、「全く広がっていない」「あまり広がっていない」との回答が合わせて52・1%に上った。東電の放出に向けた手続きが進む中、国内外で依然として理解が浸透せず、政府や東電の説明を不十分と感じる県民が多い実態が浮き彫りとなった。

 処理水の海洋放出方針に関する理解の広がりについての回答は6月の前回調査と比べ、「全く広がっていない」は10・7%で1・0ポイント増え、「あまり広がっていない」は41・4%で5・8ポイント増加した。

 一方、「かなり理解が広がっている」は10・3%で1・4ポイント減、「少しは理解が広がっている」は27・7%で3・7ポイント減と、それぞれ減少した。「わからない」は9・9%で0・2ポイント増えた。

 6月の前回世論調査以降、原子力規制委員会が7月に東電の放出設備の計画を認可した。東電は8月に県と、大熊、双葉両町から計画の事前了解を得て、放出設備の本格工事を着工した。放出に向けた手続きが進む一方、風評抑止に求められる情報が十分に浸透していないと県民が受け止めている状況を反映した可能性がある。

 政府方針を巡っては、処理水への正しい理解が広がっていないとして県内のあらゆる産業、市町村議会などから新たな風評発生への懸念や慎重な対応を求める声が根強い。


■知事選関心あり71%

 10月13日告示、30日投票で行われる知事選について「関心がある」とした回答は71・3%に上り、「関心がない」は14・1%、「わからない」は14・6%だった。 「関心がある」とした回答者の割合を年代別にみると、30代の100%が最も高く、70代が76・6%、80歳以上が73・0%だった。

 一方、「関心がない」は18~19歳が100%で最も高く、20代が33・3%、60代が16・2%で続いた。若年層を中心に関心の高まりが課題となっている状況がうかがえる。


■内堀知事支持7割下回る

 内堀雅雄知事に対する県民の支持動向も調べた。「支持する」と回答した割合は69・9%で、6月の前回調査より9・6ポイント低下した。支持率が7割を切ったのは2021(令和3)年8月調査時点の69・9%以来、約1年1カ月ぶり。過去最低は2021年5月の調査時点の66・4%。

 「支持しない」は13・9%で、前回から4・9ポイント上昇。「わからない」は16・2%で、前回から4・7ポイント増となった。

 内堀知事を「支持する」とした回答者に理由や政策を尋ねたところ「復興・地方創生」が21・1%で最も割合が高かった。「福島第1原発の廃炉・処理水対策」が16・1%、「風評・風化対策」が12・9%、「国内外への情報発信」が11・2%などと続いた。

 一方で「支持しない」とした回答者の理由で最も割合が高かったのは「福島第1原発の廃炉・処理水対策」で41・0%に上り、前回に比べ0・2ポイント低下した。「リーダーシップ」が11・0%、「国内外への情報発信」が9・0%などで続いた。

 男女別では、男性は「支持する」が65・6%、「支持しない」が19・5%、「わからない」が14・9%となった。女性は「支持する」が73・9%、「支持しない」が8・8%、「わからない」が17・3%だった。