
昨年2月と今年3月の福島県沖地震で建物が損傷し、災害復旧保存修理工事が行われていた福島県桑折町の国重要文化財「旧伊達郡役所」は24日、工事が完了し約1年10カ月ぶりに再開館した。
建物は1883(明治16)年築の木造2階建てで、塔屋を備えた洋風と和風を取り入れた「擬洋風建築」。1977(昭和52)年に国の重要文化財に指定された。地震による木組みや基礎石の破損、屋内のしっくい壁崩落、経年劣化による雨漏りなどの補修工事を行っていた。
記念事業が催され、シンガー・ソングライターのMANAMIさんや声楽家の佐藤一成さんらが美しい歌声を館内に響かせた。「こおりウインターイルミナーレ」の点灯式も行われた。高橋宣博町長らがスイッチを押すと、門扉などに取りつけられた電飾が点灯するとともに敷地内がライトアップされた。聖夜に淡黄色の建物が幻想的な光に包まれた。
来年1月9日まで、午後4時30分から午後9時まで点灯している。