


アウトドア用品メーカー「モンベル」(本社・大阪市)は15日、直営店「モンベルストア」の福島県内1号店を三春町に置くと正式に表明した。2024(令和6)年度のなるべく早い時期に開店する。町との基本合意書締結式をオンラインで行い、明らかにした。交流とにぎわいづくりの拠点になる。
モンベルストアは、町が「三春の里田園生活館」隣接地に整備する建物に入る。木造2階建てで、延べ床面積は1493平方㍍。このうちの約1千平方㍍を販売スペースにする。建築費は約7億5千万円と見積もっている。現在、モンベルストアは全国に125店舗ある。
基本合意書締結式はモンベルの本社と町役場を結んで行い、辰野勇会長兼CEOと、坂本浩之町長が署名した。
辰野会長は町出身の登山家・故田部井淳子さんと親交があったことなどから、「田部井さんの功績を知ってもらうとともに、アウトドアアクティビティの拠点となってほしい」と語った。坂本町長は「三春だけでなく、県内の魅力的な市町村がにぎわう玄関口の役割を果たしたい」と意気込みを述べた。
町はモンベルと連携し、三春ダム・さくら湖周辺を多彩な野外活動が楽しめる場所にしようと検討してきた。締結式ではモンベルストア出店予定地の近くにカヤック・キャンプ場を整備する計画も明らかにした。現在の水生生物観察園のエリアを活用する。