
東京都の城南信用金庫役職員は8日、福島県双葉町中野地区に22日開所する浅野撚糸(本社・岐阜県)の双葉事業所など双葉郡内を視察した。今後は全国の信金のネットワークを活用し、顧客との旅行などを計画。被災地と全国の交流拡大につなげ、復興を後押しする。
同信金の川本恭治理事長ら役職員約20人が参加した。浅野撚糸の浅野雅己社長が双葉事業所開所に至るまでの経緯、苦労などを説明。「福島産のタオルを世界に発信する」と自社事業を通じて被災地の産業を振興させる思いを語った。続いて、参加者は糸を加工して作る撚糸(ねんし)の製造現場、製品となったタオルを販売する店、住民の憩いの場となるカフェなど事業所内を見て回った。
一行は双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館や町産業交流センター、浪江町の震災遺構・請戸小や道の駅なみえも訪問。復興が進む被災地の現状に理解を深めた。
川本理事長は「全国にあるネットワークを生かし、福島との交流拡大、被災地の応援につなげたい」と述べた。