福島県相馬市でウイスキー造りへ 市と2社が連携協定 旧玉野小でトウモロコシ材料に 

2023/07/01 09:12

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協定書を取り交わす(左から)中村社長、立谷市長、永矢社長
協定書を取り交わす(左から)中村社長、立谷市長、永矢社長

 2017(平成29)年に休校となった福島県相馬市の旧玉野小で、トウモロコシを使ったウイスキー造りが来年にも始まる。市と、建設技術研究所(本社・東京都)、同社の子会社のCTIアセンド(同)が30日、包括連携協定を結んだ。

 今秋にも旧校舎などの改修を始め、来年からトウモロコシなどを材料にした「グレーンウイスキー」造りに乗り出す計画。市内玉野地区の休耕田を畑に転換し、既に約5ヘクタールでトウモロコシを栽培している。市内で発生した汚泥を肥料に変えて使用している。完成したウイスキーは2026(令和8)年ごろの発売を目指す。地元の酒販店やインターネット上、現地での販売を予定している。

 協定に旧玉野小や農地の有効活用、資源循環に関する協力などを盛り込んだ。締結式は市役所で行われた。立谷秀清市長、建設技術研究所の中村哲己社長、CTIアセンドの永矢貴之社長が協定書を取り交わした。立谷市長は「地元の意向と両社の気持ちが一致した。地域振興の力になる」と歓迎した。中村社長は「持続可能な社会の構築と地域活性化のため一丸となって進めていく」と述べた。永矢社長が事業概要と経緯を説明した。