
福島県大熊町大川原地区に完成した町立の義務教育施設「学び舎(や) ゆめの森」の校舎は25日、使用が始まった。初日は子どもたちと校舎の対面式が行われ、児童生徒が新たな学習の場への期待に胸を躍らせた。
子ども約30人が徒歩やバスで元気に登校・登園した。南郷市兵校長が「皆さんが元気に楽しく勉強したり、遊んだりすれば、よりよいゆめの森になる」と呼びかけた。
子どもたちは完成後初めて校舎に入り、約2万冊をそろえる「図書ひろば」や教室などを見て回った。中学3年生に当たる9年生の斎藤羽菜さん(14)は「想像以上に広くてびっくりした。自分の知らないことを先生と一緒に調べて、しっかり学習したい」と笑顔を浮かべた。
2学期の始業式も行われ、子どもたちが夏休みの思い出や今学期の目標を発表。全員で校歌を斉唱した。
認定こども園と義務教育学校が一体となり、0~15歳の子どもたちが一緒に学びを深める。校舎は当初、学校が避難先の会津若松市から町内に戻った4月までの完成を目指したが、資材不足により遅れた。1学期は町内の公共施設を間借りして授業を実施した。