
伝統工芸品の担い手不足解消と障害のある人の才能発掘に向け、東京都の専門商社「ガッチ」は、福島県白河市に就労継続支援B型施設「tokugy(トクギー)白河」を開設した。個人のスキルアップや一般企業、窯元への就職などを支援する。
西郷村に窯を構える大堀相馬焼松永窯4代目の松永武士さんが、ガッチの社長を務めている。松永さんは村内にある県立西郷支援学校を訪れた際、障害のある人たちは才能がありながらも発揮する場所が少ない現状を知った。近年、陶芸をはじめ伝統工芸の担い手が減少している。松永さんは「陶芸などを通じて自分の特技を見つけ、働ける施設を造りたい」と考えたという。
施設には3人のスタッフが常駐する。陶芸の制作補助や発送準備などの他、インターネットを使った「e―ラーニングシステム」でITスキルも習得できる。障害の状態に合わせて働くことができ、賃金も支払われる。松永さんは「障害のある人を支え、社会に貢献していく」と語った。
開館時間は平日の午前9時から午後5時まで。