
東日本大震災発生後の福島県内の現状を発信しようと、表現の技術などを学んできた高校生の発表会は3日、福島県郡山市のけんしん郡山文化センターで開かれた。
県環境創造センターの主催で「ふくしまの高校生が伝える ナラティブ・プレゼンテーション」と題して開いた。「ナラティブ」は、聞き手に思いを伝える表現技術。高校生18人が7月から、三春町の県環境創造センター交流棟(コミュタン福島)でのワークショップや被災地訪問を通して情報発信に必要な思考力や判断力、表現力を高めてきた。
発表会では「震災の記憶がない自分が語ることができるか」「明るい未来があるのか」など、生徒たちが悩み、戸惑いながら学んできた心境を伝えた。その上で「知らないから学び続ける必要がある」「仲間と共にこれからの福島をつくる」などと語った。「教師になって次は伝える側になる」「政治家となって日本を変える」などの目標を語る生徒もいた。
ゲストで参加したプレゼンテーションクリエイターの前田鎌利さん、東京大大学院准教授の開沼博さん、詩人の和合亮一さんらが感想を述べた。