【第1部 安心の尺度】(11)心の差 二重生活で心身疲弊
平成二十三年十月。妻知美(43)と子ども四人を山形県米沢市に自主避難させた福島市野田町の整体師・松井国彦(45)は、整体院兼自宅で一人もがいていた。 高校受験を控えた中学...
もっと見る...平成二十三年十月。妻知美(43)と子ども四人を山形県米沢市に自主避難させた福島市野田町の整体師・松井国彦(45)は、整体院兼自宅で一人もがいていた。 高校受験を控えた中学...
もっと見る...福島市野田町と山形県米沢市で整体院「縁」を営む松井国彦(45)は、福島の常連から「米沢に行ってしまうのか」と聞かれ、返答に窮したことがあった。 言外に「米沢で暮らし始めれ...
もっと見る...福島市野田町の整体師・松井国彦(45)が山形県米沢市の借り上げ住宅に整体院「縁」の米沢分院を構えた後も、妻知美(43)の父・長谷川益雄(76)は福島にとどまった。 「これ...
もっと見る...新潟市の民家に子どもたちの歓声が響く。NPO法人新潟NPO協会が運営する避難者交流施設「ふりっぷはうす」に十五日、小さな子どもを連れた母親が集まっていた。ほとんどは本県から...
もっと見る...昨年三月中旬、磯貝潤子(38)は郡山市から新潟市に自主避難した。郡山で仕事を持つ夫を残し、長女すず(12)、次女はな(11)を連れて三人で来た。 初めての地に不安はあった...
もっと見る...十八日の昼下がり。南相馬市原町区のよつば保育園で園児が静かな寝息をたてていた。カーテンの隙間から穏やかな光が差し込む。副園長の近藤能之(46)は子どもの無邪気な寝顔に目を細...
もっと見る...「みんな無事だろうか」 南相馬市原町区のよつば保育園副園長・近藤能之(46)は、東京電力福島第一原発事故で福島市に避難した園児や保護者の安否を確認するため、何よりも情報を...
もっと見る...「放射線の影響を受けやすいとされる乳幼児の健康を守ることが第一だ」 平成二十三年七月。南相馬市原町区のよつば保育園副園長・近藤能之(46)は、園舎の除染を求め、市教委に掛...
もっと見る...平成二十三年十月。南相馬市原町区のよつば保育園副園長・近藤能之(46)は園舎で悩んでいた。保育園を再開できたが、東京電力福島第一原発事故による放射線への不安から、多くの園児...
もっと見る...「来てもらえれば会津の良さを分かってくれるはずなんだ」 静まり返った会津若松市東山町の会津慶山焼の工房で、窯元・曲山靖男(71)は口癖のようにつぶやいた。 NHKの大河...
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