東日本大震災アーカイブ

地球上の日常生活―放射線は存在 世界平均年2.4ミリシーベルト被ばく

 放射線は東京電力福島第一原発事故とは無関係に地球上に存在する。宇宙からの放射線やラドンなどで世界平均で年間2・4ミリシーベルトの被ばくをしているとされている。航空機で東京-ニューヨークを往復すると、0・2ミリシーベルトの放射線を受ける。

 ブラジルのガラバリでは大地などから年間10ミリシーベルトの放射線を受けている。通常の食物や体内にも自然放射性物質が含まれる。

 広島大原爆放射線医科学研究所教授で福島医大副学長の神谷研二氏は「放射線の健康への影響を考える上で、放射線があるかないかではなく、量について議論する必要がある」と主張する。

 被ばく線量が100ミリシーベルト未満では、統計的にはがんの発症リスクは確認できない。リスクがあるとしても、あまりにも小さく、疫学的に証明するには膨大な母数が必要で、ほぼ不可能とされる。人体への影響も小さすぎて正確には捉え切れないのが実情だ。

 しかし、放射線防護の立場からは安全性を考慮し、100ミリシーベルト未満でもがんのリスクがあると仮定して防護策を講じる考えが取られている。

 神谷氏は「余分に被ばくする必要はない。可能な限り被ばくの低減を目指すべきだ」としている。

カテゴリー:震災から1年