東日本大震災アーカイブ

住宅地、除染進まず 作業員不足 積雪が影響

 放射性物質汚染対処特措法に基づき、除染作業を国の財政負担で行う「汚染状況重点調査地域」、除染や廃棄物処理を国直轄で行う「除染特別地域」が指定され、線量低減の取り組みが進められている。

 「汚染状況重点調査地域」には、年間積算線量1ミリシーベルト(毎時0・23マイクロシーベルト)以上の地域がある県内41市町村が指定されている。一部の市町村で除染計画に基づく面的除染が始まっている。

 福島市は昨年夏から市内で線量が比較的高い大波地区などの除染に取り組み、2月下旬からは渡利地区で本格的な住宅の除染を開始した。住宅密集地の面的除染は県内で初めて。郡山市でも2月から住宅除染のモデル事業を始めた。7月から本格的な除染事業に乗り出す。除染に取り組む住民を支援しながら、学校や通学路などの除染を進める市町村も多い。

 しかし、作業人員や除染ボランティアの不足、積雪の影響などで全県的に作業が遅れているのが現状だ。家屋などの本格的な除染が手つかずの市町村は多い。住民の合意が得られず、仮置き場の確保が難航するケースもある。

 「除染特別地域」には警戒区域や計画的避難区域を抱える県内の11市町村が指定されている。環境省が工程表に従って除染を進める。現在は日本原子力研究開発機構によるモデル事業が進められている。3月からは住宅ごとのモニタリングに乗り出す予定で、7月ごろから本格的な作業を始める。

 ただ、仮置き場を設ける際の住民説明や廃棄物の処理方法、全国にいる避難者の同意取得などが課題で、工程表通りに進むかは不透明だ。

カテゴリー:震災から1年