東日本大震災アーカイブ

川俣シャモ願い込め 町商工会青年部長の菅野一弘さん 来場者に販売、手応え

川俣シャモの味と魅力をPRする菅野さん(左)

 「川俣シャモはいかがですかあ」。日焼けした額から汗を流し、大きな声で呼び掛ける。川俣町特産の川俣シャモの焼き鳥やピザが次々と売れた。「食の魅力と安全を通し、川俣の良さを全国の人に知ってもらえたはず」。新浜公園で催している「うまいもの広場」に出店した川俣町商工会青年部の菅野一弘部長(38)は来場者の明るい笑顔に手応えを感じた。
 関東地方に多く出荷されていた川俣シャモは福島第一原発事故の影響で風評被害に遭い、取引中止が相次いだ。原発事故の前まで約5万3000羽あった出荷量は半分ほどに減少。平成24年度は約4万5000羽まで持ち直したが、事故前の水準には回復していない。町内の山木屋地区が計画的避難区域に設定され、古里は今も苦境にある。
 「六魂祭は近年最大級のイベント。香ばしいシャモ肉の魅力を知ってもらい、風評払拭(ふっしょく)と古里の活性化につながれば」。復興の一助にと出店を決めた。県外からの来場者に注意を払い、放射性物質検査で食材の安全性を確認した注意書きを掲示している。
 期間中、青年部の会員10人が、会場の新浜公園でシャモ肉を使った多彩なメニューを提供している。焼き鳥やピザ、メンチカツ、手羽ロースト...。中でも人気は青年部が2年前に開発した"B級グルメ"のピザだ。こんがり焼けたシャモ肉が豊かなコクと風味を醸し出し、続々と注文が入った。
 「次は川俣町に観光に来てね」。ピザを頬張る客に優しい笑顔で呼び掛けた。