東日本大震災により、いわき市内で発生したコンクリートがれきを利用した海岸堤防が、同市の夏井川河口付近に完成し31日、地元の小学生らが記念植樹などを行った。
県が津波と高潮対策に総事業費約11億円を投じ今年3月に着工した。堤防は震災時の津波の高さとほぼ同じ7・2メートルあり、全長920メートル。県によると砂利の代替資材としてコンクリートがれきを数ミリから6センチほどに粉砕。セメントと水に混ぜ、「CSG」と呼ばれる工法で築堤した。全国初だという。
記念植樹には夏井小の児童31人が参加した。ともに6年生の大友優雅君と渡辺梓さんが鎮魂の鐘を鳴らし震災の犠牲者に黙とうをささげた。全員で堤防の上を歩いた後、海岸に市の木「クロマツ」を植えた。
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