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今を生きる 苦難越え競輪学校合格 応援の両親に感謝「頂点目指したい」

競輪学校に合格した小山さん

■喜多方出身 小山淳さん(21) プロ選手へ第一歩
 震災で抱えた不安を振り切って、3度目の挑戦で手にした合格切符だった。今月、競輪選手の登竜門である日本競輪学校の入学試験に合格した喜多方市出身の小山淳さん(21)=いわき市平=は応援してくれた両親に感謝しながら、喜びをかみしめている。
 小山さんは会北中、喜多方工(現喜多方桐桜)高と野球一筋だったが、高校の卒業間近になって「体一つで稼ぐ」競輪の魅力に引きつけられた。大学には進んだもののすぐに中退し、いわき市四倉町の大谷競輪選手養成所(大谷博行会長)に通い始めた。先輩に交じり練習に励んでいたが、過去2回は不合格だった。
 悔しさに浸りながら「3度目の正直」を目指し練習する中、震災に見舞われた。海に近い養成所には60センチから1メートルの津波が押し寄せた。原発事故もあり、練習生全員が避難した。実家に戻った小山さんは先が見えない不安に悩まされた。気持ちを察した両親の励ましが何よりも心に染みた。競輪の道に進むことを猛反対していた両親が最大の応援団になってくれていた。
 いわきに戻った小山さんは大谷さんにメンタル面の弱さを指摘されながら、厳しい指導に耐え合格を手にした。大谷さんは「不器用だがパワーは十分通用する。熱い気持ちを持ってプロの道に進んでほしい」とエールを送る。
 小山さんは「やっとプロへの第一歩に立てた。厳しい世界の中で常に頂点を目指したい」と誓っている。

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