■北大OBら企画
東京電力福島第一原発事故により避難を余儀なくされている浜通りの住民らを招いた復興支援イベント「福島・松川八丁目宿場町・京都おぶぶ茶苑・飯舘村・浪江町 交流親睦の集い」が16日午前10時から福島市の松川地区体育館で開かれる。イベントを主催する実行委員会の委員長で市内松川町の農業、植木貴昭さん(48)は準備に張り切っている。
市内在住の北海道大OBらでつくる「支援プロジェクト福島」が中心となり実行委員会を組織し、企画した。植木さんと、京都府のお茶農家らでつくる京都おぶぶ茶苑副代表の松本靖治さん(37)はともに北大OB。
年代は違うが、札幌市の学生寮・恵迪(けいてき)寮で過ごした縁で「被災者を元気づけよう」と思い立ち、プロジェクトを中心に賛同の輪が広がった。飯舘村民らが多く避難する松川での開催を決めた。
当日は茶苑の東北復興お茶キャラバンが来県し「宿場町大お茶会」と銘打ち、本場の宇治茶を振る舞う。
この他、幅広い年代に楽しんでもらうためフラダンスや手品などのショー、将棋大会、ゲートボール大会を催す。地元の農産物や伝統工芸品、なみえ焼そばも販売する。入場無料で、時間は午後3時まで。
夜は午後6時半から、市内松川町のますや旅館でお茶キャラバンの慰労会も兼ね、北大寮歌「都ぞ弥生」の誕生100周年を記念した寮歌・校歌・応援歌の夕べを開く。避難住民らも参加し酒を酌み交わし、古里に思いを巡らせる。夕べの参加費は7000円で、一部をキャラバンの支援金に充てる。お土産に地元金水晶酒造の地酒が付く。
植木さんは7日、PRのため福島民報社川俣支局を訪れた。「松川町から元気を発信したい。夜の部も広く参加者を募集しており、ぜひ集まってほしい」と呼び掛けた。
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