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放射線 放射性物質 Q&A 被ばくの影響 子どもと大人でどう違う

 放射線被ばくによる影響では、子どもの方が大人よりも大きいと聞いたことがあります。実際には、子どもと大人ではどのような違いがあるのでしょうか。過去の例から具体的な症状なども教えてください。

■小児は放射線感受性高い 基準設けリスク最低限に
 チェルノブイリ原発事故では、大量に放出された放射性物質、特に放射性ヨウ素によって周辺住民の内部被ばくを引き起こし、事故の数年後から甲状腺がんが増えました。チェルノブイリで発生した甲状腺がんは、特に事故発生当時、小児だった世代に多発したことが知られています。
 一般的に、放射線の影響は、活発に分裂している細胞、組織や個体に、より影響が出やすいことが知られています。これを放射線感受性といいます。
 骨髄(こつずい)は骨の中にあって活発に細胞分裂をしながら赤血球や白血球などの血液細胞を作っている組織です。広島・長崎の原爆被爆者では骨髄が高い線量の外部被ばくをしたために血液のがんに当たる「白血病」が増えました。
 このように骨髄は放射線感受性が高い臓器といえます。しかし、現在の県内の居住環境の空間線量率では、小児でも外部被ばくのリスクはまず考えられません。一方、チェルノブイリ原発事故の発生当時、小児だった世代に甲状腺がんが多発しました。これは大人に比べて小児の方が放射線に対する感受性が高いことが原因の1つと考えられます。
 県内では昨年3月の原発事故直後から放射性ヨウ素や放射性セシウムについて「暫定基準値」を設定し、基準を上回る食品、水に対して出荷や摂取を制限しました。チェルノブイリの経験を踏まえ、特に放射線感受性の高い小児の内部被ばくを最低限に抑えることを主眼とした措置です。

回答
 県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)
 高村昇さん

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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