東日本大震災アーカイブ

「観光」 目指せ「観光大国」 塩屋埼灯台 復活、希望の灯

 いわき市平薄磯の塩屋埼灯台は復旧工事が完了し、2月22日から一般参観が再開された。連日、多くの観光客が訪れている。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故前は年間約10万人が訪れる市の観光名所だっただけに、観光復興の象徴として関係者に希望を与えている。
 震災では、津波の被害は免れたが、灯台に続く通路の陥没や階段の亀裂、斜面の崩落、灯台の発光部の損傷など大きな被害を受けた。灯台の上からは、はるかに広がる太平洋と、市内の平豊間、平薄磯など津波で甚大な被害を受けた地域が見える。
 灯台近くの塩屋埼灯台ミュージアムも再開した。灯台の歴史や仕組み、構造を紹介しているほか、クイズなどさまざまなコーナーがある。子どもから大人まで楽しめる内容になっている。
 灯台近くの土産物店「山六観光」の社長鈴木一好さん(62)は「観光客が灯台に上る姿を再び見られるようになった。大型連休など行楽シーズンに向けて好材料だ」と話している。

■小学生以下無料
 塩屋埼灯台、塩屋埼灯台ミュージアム 小学生以下は無料、中学生以上は1人200円の寄付で見学できる。時間は午前8時30分から午後4時(受け付けは午後3時30分)まで。

カテゴリー:震災から3年