サッカーのドイツ1部リーグ、シュツットガルトへの加入が決まったU-21(21歳以下)日本代表のDFチェイス・アンリ選手(18)=福島県郡山市・尚志高出身=は8日、同校で記者会見し、目標だった海外クラブで戦う覚悟を示した。無名の存在から成長を支えてくれた関係者に感謝し、「世界一のセンターバックになる」と宣言した。
チェイス選手は高校の制服に身を包んで登場した。海外挑戦が決まった心境を「正直自分もびっくりして、実感が沸かない」と率直に語った。
オファーを受けた複数の欧州クラブからシュツットガルトを選んだ理由に、練習内容や環境などを挙げた。「(昨秋に)練習参加した時に技術的な部分が足りないと実感した。ここならもっとうまくなれると思った」と説明した。チームを選ぶ上で、主将を務める日本代表MF遠藤航選手(29)やDF伊藤洋輝選手(22)に相談したといい、「(高卒で)すぐ来た方がいいと言われた」と明かした。
尚志高での3年間を「寮生活で人間として自立できた」と回顧した。年代別の日本代表合宿に飛び級で参加した経験を踏まえ、「サッカーに年齢は関係ないと学んだ」と表情を引き締めた。
両親への思いを聞かれ、「中学校まで迷惑を掛けたので、恩返しできて良かった」と喜びを表した。恩師の仲村浩二監督に対しては「第二の親。いろいろ教えてくれて感謝している」と語った。
海外選手相手に通用する自分の強みにヘディングや対人の強さ、ロングパスを挙げた。「厳しい世界に入る。死ぬ気で努力したい」と決意を示した。
チェイス選手は今月中旬にドイツへ渡り、下部組織である21歳以下チームの練習に参加する。