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全国高校総体男子200メートル 斎藤慧舟選手(日大東北3年)優勝 0・01秒差、夢つかむ 昨年の悔しさ糧に

2022.08.07 09:45

 全国高校総体(インターハイ)の陸上競技は6日、徳島県鳴門市の鳴門ポカリスエットスタジアムで行われ、男子200メートル決勝で斎藤慧舟(けいしゅう)選手(日大東北3年)が21秒47で優勝した。

 6レーンの斎藤選手は直線に入ると持ち味の伸びのある走りを見せた。ぐんぐんと追い上げ、フィニッシュ直前で逆転。2位とは0・01秒差だった。

 インターハイ陸上競技での県勢の優勝は2017(平成29)の男子1500メートルの半沢黎斗(れいと)選手(当時学法石川高3年)以来5年ぶり。男子200メートルでの優勝は1996年の高橋弘樹選手(当時小高工高3年)以来26年ぶりになる。

 斎藤選手は抱き続けた「日本一」の夢を高校最後の夏に成就させた。「ずっと目標だった。いろんな人から祝福を受け、やっと実感が湧いた」と声を弾ませた。

 決勝は最後まで順位を争う接戦だった。カーブを抜け直線に入ると上位選手が横並びになり、斎藤選手は一歩後ろに付いた。残り50メートルあたりから加速して距離を詰めると、ゴール直前でライバルを抜き去った。優勝が分かった瞬間、客席の学校関係者からは拍手が沸き上がり、力強いガッツポーズで応えた。

 斎藤選手は「焦らず自分の走りができた」と振り返る。同日の準決勝は今季高校ランキング2位の21秒00の記録を持つ高須楓翔選手(千葉・成田高三年)に先着し、自信を付けた。決勝では、他の選手に前に出られても後半で加速するよう心掛け、2位の高須選手に0秒01差で競り勝った。

 2年時のインターハイは200メートルが予選、1600メートルリレーが準決勝で敗退した。最終学年となった今季は県高体200メートルの予選、決勝で大会記録を更新しながらも、決勝は競り負けて2位だった。悔しさを糧に臨んだ東北大会は自己ベストの21秒20で優勝。100メートルと1600メートルリレーと合わせて三冠に輝いた。

 今大会は4種目に出場。3日の400メートルリレーは予選で失格、5日の100メートルは準決勝、6日の1600メートルリレーは予選で敗れたが、本命の200メートルで最高の結果を残した。8月末には東北総体の1600メートルリレーに出場する。「今大会で出せなかった県記録を出す」と闘志を燃やしている。