中央競馬の3歳クラシック3冠の最終関門となるGⅠ第83回菊花賞(3000メートル芝・1着賞金1億5000万円)は23日、阪神競馬場で18頭が出走して行われ、福島県二本松市出身の田辺裕信騎手(38)=美浦・フリー=騎乗の2番人気アスクビクターモア(牡3、美浦・田村康仁厩舎)が優勝した。福島県出身騎手のクラシック制覇は初。
アスクビクターモアはGⅠ初制覇。2周目4コーナーで先頭に立つと、直線で抜け出し後続の猛追をハナ差でしのいだ。3分2秒4のコースレコードタイムだった。
田辺騎手の菊花賞騎乗は8回目。2016(平成28)年安田記念ロゴタイプ以来6年ぶりのJRAGⅠ3勝目で福島県出身騎手最多。中央・地方合わせて福島県出身騎手最多のGⅠ通算10勝目となった。
田辺騎手は場内のインタビューで「馬の力を信じて強気に乗った。よくしのいでくれた」と喜びを語り、両手を大きく上げて大観衆の声援に応えた。