第75回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)は23日、東京都の東京体育館をメイン会場に開幕した。福島県女子代表の福島東稜は1回戦で昨年覇者の桜花学園(愛知)と対戦し、55-106で敗れた。男子代表の福島南は24日午後5時20分から、北越(新潟)との1回戦に臨む。
■桜花学園相手に流れをつかめず
▽女子1回戦
桜花学園 106(31―14)55 福島東稜
(26―9)
(23―13)
(26―19)
【評】福島東稜が桜花学園に敗れた。序盤から相手の猛攻に圧倒され、リードを許した。34点差で迎えた第3クオーター以降、渡部が3点シュートを3本決めるなど善戦したが、点差を縮められなかった。
■「王者に立ち向かえた」 主将浅沼、フル出場し鼓舞
福島東稜はベスト8進出を目標に掲げ、全国の舞台での戦いに挑んだが、初戦で涙をのんだ。ウインターカップ3連覇中の王者の壁は高かった。フル出場でチームを鼓舞し続けた主将浅沼早英(3年)は「チーム全員が闘志を燃やして相手に立ち向かうことができた」と振り返った。
序盤から桜花学園に主導権を握られた。攻守でスピード感のある試合を展開する相手に隙を見つけられず、点差が開いた。前半で34点差をつけられ、第3クオーター以降は相手の攻撃を抑え込もうと、マンツーマンからゾーンに守備を変更した。攻撃面では思い切りよくシュートを放ち、32得点した。
チームは週3回のウエートトレーニングで体力づくりに励んできた。本番でもその成果を発揮し、力負けしないプレーができたという。浅沼は「一つ一つの練習の質を高め、全国の強豪に勝てるチームになってほしい」と後輩に思いを託した。
■3ポイント4本決める 渡部、最多23得点
福島東稜の渡部奈月(3年)は「精神面で負けないよう強い気持ちで臨んだ」とチーム最多の23得点した。インサイドに切り込む積極性を見せたほか、得意の3点シュートを4本決めた。来年は同校の看護専攻科に進み、本格的な競技からは離れる。「このチームで楽しくバスケができて良かった」と充実感をにじませた。