第75回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)の第2日は24日、東京都の東京体育館などで行われた。福島県男子代表の福島南は東京体育館で北越(新潟)との1回戦に臨み、99-92で勝利した。福島南は25日午後3時40分から大田区総合体育館で行われる2回戦で前回王者の福岡大大濠と対戦する。
▽男子1回戦
福島南 99(23―26)92 北 越
(22―18)
(27―20)
(27―28)
【評】息をのむような接戦を制し、福島南が2回戦に駒を進めた。第1クオーター、福島南はファウルが重なり、相手に先行を許した。3点を追う第2クオーター、大内が3点シュートを3本決めて流れを変えた。後半も積極的な攻撃で点を重ね、北越を下した。
■苦しい前半耐えチーム最多得点 福島南の大内監督助言に奮起
チーム最多得点を挙げた福島南の大内愛翔(3年)は目標の初戦突破を果たし、「苦しい前半を耐え、自分たちのリズムを取り戻し、勝利に結びつけることができた」と笑顔を見せた。
第1クオーターはファウルが重なり、北越に主導権を握られた。渡辺拓也監督から「シュートをどんどん打っていけ」と背中を押され奮起した。第2クオーターで3点シュートを3本、2点シュートを1本を決めて、試合の流れを変えた。その後も相手のディフェンスがインサイドに集中している場面でロングシュートを積極的に放ち点を稼いだ。
初戦敗退の悔しさを味わった高校総体以降、ディフェンスとリバウンドを強化してきた。全国の大舞台で練習の成果を発揮し、リバウンドからの速攻が次々に決まった。
2回戦では前回王者の福岡大大濠に挑む。「自分たちの代が全国で勝てたのは今回が初めて。相手の高い身長に負けることなく守っていきたい」と意気込んだ。
■真価光った10リバウンド 福島南の佐藤慶
「泥くさいプレーが得意」と評価を受ける福島南のスモールフォワードの佐藤慶太郎(2年)が真価を発揮した。ディフェンスとリバウンドで貢献しようと臨み、計10リバウンドをマーク。夏休みは走り込みを重ね、守備に手応えをつかんだという。「先輩とプレーできる時間が延びた。経験値の高い相手の隙を突きたい」と2回戦へ闘志を燃やした。