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尚志(福島)、2年連続初戦突破 全国高校サッカー選手権大会 31日に国見(長崎)と2回戦

2022.12.30 09:37
【尚志―徳島市立】前半11分、先制点を決め、人さし指を突きあげる尚志のFW網代
【尚志―徳島市立】試合に勝利し、応援席に向けガッツポーズするFW網代選手(中央)

 第101回全国高校サッカー選手権大会2日目は29日、首都圏各地で1回戦15試合を行った。2年連続13度目の出場となる福島県代表の尚志は横浜市のニッパツ三ツ沢球技場で徳島市立(徳島)と対戦。3―0で勝利し、2年連続の初戦突破を果たした。

 尚志は前半11分、FW網代陽勇(あじろ・ひゆう)選手(2年)のゴールで先制した。後半30分には再び網代選手がゴール前の混戦から追加点を挙げた。同33分にはMF岡野楽央(らお)選手(3年)が3点目を決め、突き放した。

 尚志は31日午後2時10分から、同会場で過去6度優勝経験がある国見(長崎)との2回戦に臨む。


■尚志(福島)の攻撃サッカー進化 けがの網代選手2得点 頭に包帯、見せた執念

 全国高校サッカー選手権1回戦で、福島県代表の尚志は3年前の同大会でPK戦の末敗れた徳島市立(徳島)に3点差をつけ、雪辱を果たした。2点を決める活躍を見せたのはFW網代陽勇(あじろ・ひゆう)選手(2年)。大会直前の18歳以下最高峰リーグ「プレミアリーグ」参入戦で頭に5針縫うけがを負ったが、包帯を付けて出場。執念のプレーで勝利を引き寄せた。

 不安がなかったわけではなかった。試合開始直後には相手選手と接触し、左の後頭部から出血した。「後ろから相手が来るのは怖かった」という。それでもボールに向かったのは「試合に出場できない3年生の気持ちを背負っている」との思いからだった。

 前半11分、FW鈴木虎太郎選手(3年)のシュートのこぼれ球に反応し、右足を振り抜いた。追加点がほしい後半も積極的にゴール前に走り込んだ。「けがの心配よりもゴールがほしかった」という網代選手は後半30分、MF山本叶多(かなた)選手(3年)がゴール前に出したパスのこぼれ球に向かった。そのままゴールにたたき込んで2点目を挙げた。

 尚志が選手権でPK戦以外で得点するのは第97回大会以来、4年ぶり。攻撃サッカーを掲げ、仲村浩二監督は「何点取られても取り返すサッカーをしよう」と選手に言い聞かせてきた。イレブンはシュート練習を重ね、ゴールへの執着心を高めてきた。

 チームの目指してきた姿が形となって表れた試合とも言えるが、網代選手は試合後、「あと2、3点決められる場面があった。突き詰めなければならない」と反省を口にした。攻撃サッカーのさらなる高みを目指し、次戦に臨む。