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増子陽太選手(福島・鏡石中3年)区間賞 福島県16位、長野県が優勝 広島市で都道府県男子駅伝

2023.01.22 21:15
1区小田切幹太選手(左)が2区栗村凌選手にたすきをつなぐ=第1中継所
5区谷中晴選手(右)が6区増子陽太選手にたすきをつなぐ=第5中継所
6区で区間賞を獲得した増子選手
順位を押し上げる好走を見せた増子選手(左)と栗村選手

 第28回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会は22日、広島市の平和記念公園前をスタート・フィニッシュとする7区間48.0㌔で開かれ、福島県は2時間20分34秒で16位だった。6区(3.0㌔)の増子陽太選手(15)=鏡石中3年=が8分36秒で区間賞を獲得した。

 福島県は1区(7.0㌔)の小田切幹太選手(18)=学法石川高3年=が25位。2区(3.0㌔)の栗村凌選手(15)=若松四中3年=が区間3位の快走で11人を抜いた。3区(8.5㌔)の高槻芳照選手(21)=東農大3年、学法石川高出身=は二つ順位を落とし16位となった。4区(5.0㌔)の薄根大河選手(18)=学法石川高3年=は順位をキープした。

 5区(8.5㌔)の谷中晴選手(17)=帝京安積高2年=が区間9位の力走で14位に押し上げると、6区の増子選手が5人抜いて9位に浮上した。7区(13.0㌔)のアンカー松山和希選手(21)=東洋大3年、学法石川高出身=が順位を落とし、16位となった。

 日本陸連の主催。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりに開催した。長野が2時間17分10秒の大会新記録で、前回大会からの2大会連続9度目の優勝を果たした。


■中3生県勢けん引 都道府県男子駅伝 福島県16位 6区区間賞 増子選手(鏡石) 2区11人抜き 栗村選手(若松四)

 22日に広島市で開かれた第28回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会で16位だった福島県チームは、中学生2人の活躍が光った。6区の増子陽太選手(15)=鏡石中3年=は区間賞、2区の栗村凌選手(15)=若松四中3年=は区間3位の力走を見せ、順位を押し上げた。「高校で力を付け、福島を引っ張る選手になる」。全国で経験した手応えと悔しさを胸に、さらなる飛躍を誓った。

 増子選手は区間新記録に14秒及ばず、たすきを渡すと悔しそうな表情を浮かべた。「もう少しタイムを伸ばせた。ロードへの対応力に課題が残った」と区間賞の快走にも、満足する様子はなかった。

 昨年の国体少年男子B3000メートルで日本中学記録を樹立。区間新記録を目標にしていたが、ロードの起伏や風に苦戦し、1キロ付近までは自分のペースをつかめなかったという。中盤からは本来の大きなストライドを生かして加速した。順位を五つ上げて次走につないだ。「自分の弱点が見えた。経験を生かして努力を重ね、安定感のある選手になりたい」と前を向いた。

 2区で11人抜きを披露した栗村選手も「序盤にもっとペースを上げられた」と反省点を口にした。中学生のエース級がそろう中、得意のラストスパートに生かすため、中盤までは力を温存した。終盤、スピードを上げたが、結果的に余力を残してたすきを渡した。

 陸上を始めたのは中学で、今後の伸びしろは大きい。「高校ではペース配分なども学びたい。持久力を伸ばし、バランスのいい選手を目指す」と表情を引き締めた。

 大会に向けた合宿では、補欠の青島大陸選手(15)=福島三中3年=を含め、3人で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。増子選手が「2人の走りに刺激を受けた」と話すと、栗村選手は「今後も友達としてライバルとして高め合いたい」と笑った。世代屈指の力を見せた中学生が本県の陸上界の未来を明るく照らす。