サッカーＪ３の福島ユナイテッドＦＣ（福島Ｕ）を運営するＡＣ福島ユナイテッドは３月中旬、福島県福島市新町に新事務所を設ける。街なかに拠点を構え、クラブをより身近に感じてもらうとともに、スポーツによる中心市街地活性化を目指す。関係者は「チームカラーの赤色のエンブレムを街なかに掲げ、福島を盛り上げたい」と意気込む。
新事務所は第８寿カルチャービルに入る。ＪＲ福島駅や県庁に近く、多くの人の目に触れる環境になる。クラブは今季、Ｊリーグ参入１０年目の節目を迎えた。地域やサポーターと一丸となり、悲願のＪ２昇格に向け機運を高める。地元の祭りや商店街のイベントに参加し、一帯を盛り上げる。３月初旬にはＪＲ福島駅前や商店街にポスターの張り出しを始める。今後はフラッグやペナント、のぼりを街なかに掲げる。
新事務所ではグッズを展示し、電子商取引（ＥＣ）サイトで販売する。会議室や事務スペースなどを備え、１５人ほどのスタッフが常駐する。スポンサーが訪れやすい環境を整え、選手強化につながる収入増を図る。ファンクラブの入会も受け付ける。
現在、市内飯坂町にある事務所も残し、トップチームやアカデミーの選手の活動拠点とする。空いたスペースは選手が農家と連携して農産物の栽培、収穫、販売を手がける「農業部」の活動のＰＲ会場に利用する予定だ。
ＡＣ福島ユナイテッド社長の鈴木勇人さん（５０）は「地域活性化に貢献し、サポーターの拡大にも努める。新事務所を気軽に立ち寄れる場所にしたい」と語った。
■５日、今季初戦 １９日はホーム開幕戦
福島Ｕは３月５日午後１時から愛媛県今治市の今治里山スタジアムで行われるＦＣ今治との開幕戦に臨む。ホーム開幕戦は同１９日午後１時から福島市のとうほう・みんなのスタジアム（あづま陸上競技場）で行われ、テゲバジャーロ宮崎と対戦する。