X メニュー
福島のニュース
国内外のニュース
スポーツ
特集連載
あぶくま抄・論説
気象・防災
エンタメ

福島ファイヤーボンズ B1への道◆下◆ 入場者数顕著に増加

2023.05.20 03:00
チーム史上最多となる3071人を動員した会場=3月11日、宝来屋郡山総合体育館

 Bリーグ2部(B2)福島ファイヤーボンズは3季連続でB1ライセンスを維持した。チケットやスポンサーの収入が伸び、売上高は過去最多の5億5千万円となる見込みだ。地域と絆を強めるチームの地道な活動が、実を結び始めている。

 今季ホーム戦の平均入場者数は1567人。コロナ禍の影響もあるが、814人だった昨季の約2倍に上った。3月11日には過去最多の3071人が観戦した。5試合でチケットが完売し、4試合でクラブ創設以来初めて立ち見席を導入した。入場料収入は想定の約1・2倍となった。

 5シーズン前に記録した2665人のホーム戦最多動員の更新が目標だった。選手やチーム運営会社のスタッフが試合の開催案内やクリニック、ボール贈呈などで小中学校に直接足を運び、来場を呼びかけた。コロナ禍による行動制限が緩和された影響もあり、徐々に入場者数が増えた。

 顕著な入場者数増加は協賛する価値を高めた。スポンサー企業は昨季から159社増え416社に。企業に課題解決型の提案をするなど、営業面での工夫も奏功した。

 ホームアリーナとするる郡山市の宝来屋郡山総合体育館は今年、Bリーグの「新B1基準」に沿った改修が始まる。固定席を含む観客席5千席、4面の大型ビジョンの整備などが予定される。10月から約1年間使えず、来季は須賀川、福島、会津若松各市での開催が検討されている。

 Bリーグが2026(令和8)年に創設する方針の新トップリーグは、1試合の平均観客数4千人、売上高12億円以上といった厳しい条件がある。ボンズを運営する福島スポーツエンタテインメントの西田創社長は「郡山以外での開催を、幅広い地域の人に観戦してもらうきっかけにしたい」と意欲を示す。

 新アリーナが満員のファンで埋まる光景を浮かべながら、悲願のB1へ再び歩み出す。