来年のパリ・パラリンピックの出場枠獲得が懸かるパラ陸上の世界選手権は１４日（日本時間１５日）、パリで行われ、女子砲丸投げ（上肢障害Ｆ４６）に出場した福島市の斎藤由希子（２９）＝ＳＭＢＣ日興証券＝が１１メートル４２を記録し銅メダルに輝いた。３位入賞により、４位以内の選手の国・地域に与えられる出場枠を日本が獲得した。
斎藤は１６人による決勝に臨んだ。１投目に１０メートル２４を記録し暫定３位に付けると、その後は１０メートル台後半を維持。上位８人による投てきでは５投目で１１メートル台に乗せ、最終６投目でこの日最長の１１メートル４２をマークし３位に入った。
斎藤は宮城県気仙沼市出身で、生まれつき左手の肘から先がない。中学時代に競技を始め、仙台大４年時の２０１５（平成２７）年に１２メートル４７を投げてＦ４６の世界記録を樹立した。結婚を機に福島市に拠点を置いて競技生活を送っている。
斎藤は福島民報社の取材に「最低限でも４位以内を目指して挑み、達成できて安心している。来年のパリ・パラ出場に向けて、さらに記録を伸ばしていく」と語った。