福島県郡山市のヨーク開成山スタジアム(開成山野球場)で21日に行われた第105回全国高校野球選手権記念福島大会の準々決勝。第2シードの学法石川は2020(令和2)年の代替大会を含めて11年ぶりの4強入りで、古豪復活を印象づけた。
学法石川は「全員野球」を掲げ、福島大会に臨んでいる。この日は同じ県南地区で、代替大会を含めて3年連続で夏準優勝の好敵手光南を12―2の五回コールドで退けた。
主戦国分太雅投手(3年)の投球が立ち上がりからさえた。最速143キロの直球を軸に三回まで三者凡退を続けた。打っては一回に4連打を含む打者11人の攻めで7点を先制した。中前打で好機をつくった内田光亮選手(同)が「全員で協力して走者をかえした」と鮮やかな先制攻撃に胸を張れば、国分投手は「仲間が援護してくれたおかげで勝てた」と感謝した。
投打がかみ合ったチームは四回に2点を許しても動じず、流れを引き渡さなかった。
かつては全国に名をはせた名門だが、福島大会の4強入りは11年ぶり。夏の甲子園は1999(平成11)年の第81回大会を最後に遠ざかっている。「地に這(は)いつくばってでも1点をもぎ取る」と内田選手。泥くさい野球であと2勝を重ね、聖地に立つ決意を口にした。