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【試合結果詳細】聖光学院が優勝 4年連続20回目の頂点 2025夏の高校野球福島大会(7月25日)

2025.07.26 14:10
会津北嶺ナインの好プレーに沸く子どもたち
優勝メダルを受ける聖光学院ナイン
準優勝メダルを受ける会津北嶺ナイン

 25日にいわき市のヨークいわきスタジアム(いわきグリーンスタジアム)で行われた第107回全国高校野球選手権福島大会の決勝は、六回以降に差を広げた第1シード聖光学院が会津北嶺を10―3で破り、4年連続20度目の頂点に立った。

 聖光学院は四回無死三塁、竹内啓汰の内野ゴロの間に先制。六回は無死満塁から仁平大智の適時打で追い付くと、大嶋哲平や猪俣陽向の適時打などでこの回一挙6点を加えた。八回は佐々木裕晟の中堅への適時三塁打などで突き放した。先発大嶋が122球の熱投で完投した。

 会津北嶺は五回無死満塁、五十嵐悠斗の右前適時打など打者9人の猛攻で3点を挙げ、一時逆転したが、継投でかわし切れなかった。

 福島大会は68校61チームが出場し、10日に開幕。トーナメントで熱戦を繰り広げた。


◇ヨークいわき▽決勝

会津北嶺000030000|3

聖光学院00011602×|10

(北嶺)関根、小林、水村―井ノ川

(聖光)大嶋―仁平

▽三塁打 菊地、佐々木(聖)▽二塁打 吉田(北)大嶋(聖)▽盗塁 北0、聖1▽失策 北4、聖0

(球)大滝(塁)石井、小泉、藤田(外)吉田、牧野

▽試合時間 2時間35分


【一回】▽北嶺=五十嵐二ゴロ。吉田右中間二塁打。田原二ゴロ。倉田中飛▽聖光=猪俣投ゴロ。鈴木三ゴロ。菊地遊撃内野安打。竹内右前打。細谷遊ゴロで一走竹内封殺(北0、聖0)

【二回】▽北嶺=渡部左飛。山本三ゴロ。井ノ川一ゴロ▽聖光=石沢三振。仁平右飛。坂元二直(北0、聖0)

【三回】▽北嶺=青柳三振、関根左飛、五十嵐投ゴロ▽聖光=大嶋三振。猪俣左前打。鈴木中飛。一走猪俣二盗失敗(北0、聖0)

【四回】▽北嶺=吉田一ゴロ。田原中前打。倉田中飛。渡部三振▽聖光=菊地左中間三塁打。竹内二ゴロの間に三走菊地が生還。細谷左飛。石沢一ゴロ(北0、聖1)

【五回】▽北嶺=山本中前打。井ノ川右前打。青柳三塁内野安打。関根四球で押し出しで三走山本生還。五十嵐右前打で三走井ノ川生還。吉田一塁内野安打で三走青柳生還。田原三振。倉田中飛。渡部一ゴロ▽聖光=仁平三塁失策で出塁。坂元犠打で仁平二進。大嶋中前打で仁平三進。猪俣中飛。鈴木三塁失策で出塁の間に三走仁平が生還。北嶺投手交代で小林。菊地が三ゴロで二走大嶋封殺(北3、聖1)

【六回】▽北嶺=山本右飛。井ノ川三邪飛。青柳三振▽聖光=竹内左前打。細谷左前打。石沢三塁内野安打。仁平三塁強襲安打で三走竹内生還。捕手のけん制悪送球の間に三走細谷生還、石沢三進、仁平二進。坂元四球。大嶋右前打で三走石沢、二走仁平生還、坂元三進。北嶺投手交代で水村。猪俣左前打で三走坂元生還、大嶋三進、猪俣は送球の間に二進。鈴木中飛で三走大嶋生還。菊地左前打。竹内右飛で猪俣三進。菊地二盗。細谷二飛(北0、聖6)

【七回】▽北嶺=水村三ゴロ。五十嵐左翼線への安打を放つが走塁死。吉田捕逸で振り逃げ。田原遊ゴロで一走吉田が封殺▽聖光=北嶺守備交代で左翼に太田。石沢二ゴロ。仁平中飛。坂元中前打。坂元二盗失敗▽(北0、聖0)

【八回】▽北嶺=倉田投邪飛。渡部一ゴロ。山本右邪飛▽聖光=大嶋中越二塁打を放ち、中堅失策の間に三進。代打佐々木中堅への三塁打で三走大嶋生還。代打大宮遊ゴロ。代打沼田四球。竹内右飛で三走佐々木生還。細谷中飛(北0、聖2)

【九回】▽北嶺=聖光守備交代で右翼遠藤。井ノ川左飛。代打新垣右邪飛。代打飯島中前打。代走木村。五十嵐一ゴロ。試合終了(北0、聖×)


■大嶋内角攻め好投

 ▼大滝忠明球審 30  聖光学院は相手投手が変わってからの大量得点で勝負を決定付けた。先発大嶋哲平は内側を攻め、うまく打ち取っていた。会津北嶺の五回の集中打は見事で、聖光学院を苦しめたが、及ばなかった。


■聖光学院「試合巧者」 福島県高野連理事長

 福島県高野連の木村保理事長は福島大会4連覇の聖光学院とノーシードから準優勝した会津北嶺をたたえた。聖光学院は苦しい戦いを強いられる展開が多かったが「王者らしい試合巧者ぶりを随所で見せた。粘り強さが優勝につながったのではないか」との見方を示した。「全国制覇を目指し、甲子園でも力を発揮してほしい」と期待した。

 会津北嶺をはじめとしたノーシードの高校が多く躍進した。会津勢が40年ぶりに決勝進出を果たしたことや公立校同士の好ゲームが多かった点にも触れ「県内の球児にとって大きな励みになる」と振り返った。

 熱中症を防ぐため、準々決勝と準決勝では試合開始時間を繰り上げた。「給水タイムを十分に確保するなどし、大きな事故なく大会を終えられた」と語った。


■北嶺に声援 若松市役所で観戦会

 全国高校野球選手権福島大会で会津北嶺が会津勢として40年ぶりに決勝進出したのを受け、会津若松市は25日、市役所で観戦会を開いた。

 会津北嶺の勇姿を見届けようと多くの子どもたちが来場し、ナインの好プレーが出ると大歓声が湧き起こった。若松五中芳賀謙星さん(2年)は「地元の高校が強豪校相手に中盤まで接戦に持ち込んでいてすごかった。いつか自分も福島大会で活躍したい」と語った。


■聖光ナイン凱旋

 聖光学院ナインは25日夕、伊達市の同校にバスで凱旋(がいせん)した。

 教職員、保護者、控えの野球部員らが、優勝旗を手にした竹内啓汰主将ら選手を出迎えた。同校礼拝堂で帰校式が行われ、竹内主将が新井秀理事長兼校長に優勝旗を手渡した。新井理事長が選手の活躍と甲子園出場20度目の偉業をたたえた。

 斎藤智也監督は厳しい試合を振り返り「どんな展開でも崩れない、倒れない強さと覚悟を持って大会に臨む」と甲子園への決意を述べた。竹内主将は「聖光らしい野球を体現し、優勝という目標に向かって歩みを進める」と誓った。


■優勝旗など授与 閉会式

 閉会式では県高野連の酒井祐治会長が、優勝した聖光学院を代表して主将竹内啓汰に優勝旗、佐々木裕晟に賞状、仁平大智に優勝盾を手渡した。

 準優勝の会津北嶺に対しては主将五十嵐悠斗に賞状、佐藤龍斗に準優勝盾を贈った。