米アカデミー賞俳優ブレンダン・フレイザーが主演する映画『レンタル・ファミリー』の日本公開日が2026年2月27日に決定し、ポスタービジュアルが解禁された。
【画像】ブレンダン・フレイザーと共演した日本人キャストの場面写真
監督は長編デビュー作『37セカンズ』でベルリン国際映画祭をはじめ世界各国で注目を集め、『Beef/ビーフ』『TOKYO VICE』などの話題作を手掛けてきたHIKARI。カナダで開催中の「第50回トロント国際映画祭」ではワールドプレミア(世界初上映)が行われ、Emerging Talent Awardを受賞する快挙を果たした。
トロントでの初上映後、世界各国の批評家たちから「これは優美な映画だ。近頃あまり見かけない、控えめな人間味あふれるコメディである。」(DEADLINE)、「演技の芸術と真髄を描いた風変わりで興味深い映画」(The Wrap)といった高評価が続出。
アカデミー賞主演男優賞を受賞した映画『ザ・ホエール』以来の出演作となったブレンダンに対しても、「東京在住のアメリカ人俳優が役者としてのあり方を独自の方法で活かす役を演じた彼は、ドラマとコメディを融合させた本作『レンタル・ファミリー』で最高の演技を披露。」(The Hollywood Reporter)、「予想外に人生を肯定する経験となる仕事に就く男の姿を、魂のこもった抑制の効いた演技で見事に演じている。」(DEADLINE)と絶賛の声が寄せられた。
解禁されたポスターには、電車内で大きな荷物を抱えながら肩を寄せ合って座るフィリップ(フレイザー)の姿を中心に、物語を彩る個性豊かなキャラクターたちが描かれている。レンタル・ファミリー社代表の多田を演じる平岳大、フィリップの先輩俳優・愛子を演じる山本真理、日本を代表する名優・柄本明、さらにフィリップと父娘関係を築く少女・美亜役の新鋭ゴーマン シャノン 眞陽らが脇を固める。
多田を演じた平は、本年度の賞レースで歴史的快挙を果たした『SHOGUN 将軍』に石堂和成役として出演。確かな演技力と存在感で物語に重厚感を与え、自身も同作で英国アカデミー賞(BAFTA)およびエミー賞にノミネートされるなど、国内外からの絶賛を集めた日本を代表する俳優の一人。兼ねてから世界を舞台に活躍しており、スコセッシ監督の『沈黙-サイレンス-』や英ドラマ『Giri/Haji』、マーベル超大作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』などで着実に実力を築き上げてきた彼が、本作では、フィリップをレンタル・ファミリー社にスカウトすることで物語が動き出していく。
山本が演じる愛子は、フィリップの先輩として同じ会社で働く俳優の一人。時にぶつかることもあるが、フィリップとの出会いは少しずつ愛子自身にも影響を及ぼし、自分の人生を見つめ直すきっかけを得ていくことになる。山本も平同様、世界を舞台に活躍してきた俳優の一人で、近年ではハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』からはじまった「モンスター・ヴァース」初のドラマシリーズ『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』で日本人科学者ケイコ役を熱演。俳優のみならず、脚本家やプロデューサーとしても活躍の場を広げている。
そして、柄本は“日本を代表する俳優・喜久雄”というユニークな役どころで出演。フィリップは、認知症により記憶を失っていく彼を想う娘からの依頼で、老いたスター・喜久雄の取材をする記者として彼の元を訪れるようになっていく。仕事の枠を越えて友情を深めていくフィリップと喜久雄の心温まるドラマが展開する。柄本がしっかり準備をして臨んだという、これまでにない量の英語のせりふにも注目だ。
そして、一際目を引く一人の少女が新鋭ゴーマン シャノン 眞陽。彼女は、競争率の高い私立校の受験のため、どうしても父親役が必要になったシングルマザー・瞳が雇ったフィリップと、“父娘”としての時間を過ごしていく。幼い頃から父親に見捨てられたと思い込んでいた少女が、目の前に現れたフィリップを本当の父親と信じ、少しずつ心を開いていく。そんな繊細で複雑な演技が求められる難しい役どころではあるが、実はシャノンは映画への出演経験は本作が初めて。“父”として対峙したブレンダンに「彼女は今まで共演した中で最高の女優だ」と評されるほどの存在感を示した。
本作は2024年の3月〜5月にかけて東京の新宿・渋谷、長崎の天草・島原などで全編日本ロケを敢行。桜や東京タワーといった象徴的な風景を含む日本の街並みそのものも、本作にとって重要な登場人物となっている。