東日本大震災

  • Check

大震災から2週間 避難所に生まれた絆 被災者がまとめ役 グループつくり共同生活

避難者の話に耳を傾ける松本さん(中央)=25日午後2時30分ごろ

 東日本大震災の発生から二週間がたち、長期化している避難所生活にさまざまな変化が生じている。被災者が自らまとめ役として活躍したり、子ども用の遊び部屋を設けたりと、苦難の中にも小さなコミュニティーが生まれた避難所は少なくない。ただ、不自由な生活であることに変わりはなく、一層の支援を求めている。
 「福島第一原発に戻って事態の沈静化に努めたいが、今はできることをするしかない」。東京電力の協力会社作業員で矢祭町山村開発センターに避難している楢葉町の松本仁さん(57)は、避難所のまとめ役だ。一つ屋根の下で暮らす避難者をチームメートと位置付け、勇気づけている。
 避難所の開設当初から生活をともにしてきた、いわき市の浜野勝さん(53)と、避難者の炊事や掃除の当番、消灯時間などのルールを作った。行政との調整役も担っており、今では仲間から「松ちゃん、浜ちゃん」と慕われている。
 二本松市の二本松青年海外協力隊訓練所では、約380人が施設内の場所ごとに五つのグループをつくり、助け合いながら共同生活を送っている。各グループは代表や世話役を決め、支給される食事や生活用品の配布などの取り決めを作った。グループ代表の一人、南相馬市の鈴木利昭さん(45)は「さまざまな要望もみんなで話し合って出している」と語る。
 福島市の福島商高の体育館は開設当初、食料も燃料もほとんどない厳しい環境だった。しかし、教員や地域住民、卒業生の献身的な支援で劇的に改善。今では、子ども用の絵本やおもちゃが置かれた「遊び部屋」まで登場した。富岡町の旅館業石河利信さん(61)・英子さん(56)夫妻は「最初は寒かったが、今は特に困ることはなくなったね」と感謝していた。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧