東日本大震災アーカイブ

今を生きる 夢実現 成長誓う 感謝の心忘れない

華麗に舞う淵上さん

■英名門「バーミンガム・ロイヤルバレエ団」入団 郡山出身 淵上礼奈さん 19
 郡山市出身のバレエダンサー淵上礼奈さん(19)は英国の名門「バーミンガム・ロイヤルバレエ団」に入団し、12月末からプロとして活動を開始した。「体で音楽を奏でるような、音楽性豊かなダンサーになりたい」と意欲を示している。
 4歳の時、福島市に本部を置く竹内ひとみバレエスクールで踊りを始めた。郡山高2年だった平成21年の全日本バレエ・コンクールと全国ジュニアバレエコンクール・ジャパングランプリで1位になるなど、同世代では国内トップクラスの実力を持つ。同年9月から英国ロイヤルバレエスクールに留学した。


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淵上礼奈さん

 入団の誘いを受けたのは昨年9月ごろ。「バーミンガムは演目がとてもすてきで、入団できたらどんなにいいだろうと夢見ていた」と明かす。ロイヤルバレエスクールの指導者や仲間も、自分のことのようにとても喜んでくれたという。
 プロの世界では、これまで以上に厳しいレッスンが求められる。「先輩の踊りを見てしっかり勉強し、将来はどんな作品でも踊りこなせるようになるのが目標」と志は高い。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に見舞われた古里の人々の心をバレエで潤したいとも誓う。「お世話になった人たちや郡山にいる家族に恩返しができるよう、感謝の気持ちを忘れず、踊り続けていく」と話している。
 バーミンガム・ロイヤルバレエ団は、世界三大バレエ団の1つ英国の「ロイヤルバレエ団」の姉妹団で、プリンシパル(最高位のダンサー)の1人に日本人の佐久間奈緒さんがいる。ロイヤルバレエ団のプリンシパルを務めるなど世界的に活躍した吉田都さんもかつて在籍していた。

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