雨や風による放射性物質の降下量を測るため県が福島市方木田の県原子力センター福島支所で行っている定時降下物環境放射能測定で、今月2日の放射性セシウムが1平方メートル当たり432ベクレルと比較的高い数値を記録していたことが7日までに分かった。ただ、周囲の空間線量率などに変化はなく、県は「風で舞い上がった土ぼこりが測定容器に混入し、数値が上がった可能性が高い」との見解を示した。
県は県原子力センター福島支所の2階の屋上にプラスチック容器を固定し、毎日24時間分の降下物を測定している。432ベクレルが検出された際の容器内には目視で確認できる土の粒子があったという。また当時の風向きは東京電力福島第一原発からの風とは逆方向の西北西の風だった。
最大値は5月に検出された560ベクレルで、最近は数十ベクレル程度で推移。3日以降も数十ベクレルに戻っている。
東電福島地域支援室は、2日の福島第一原発周辺の空間線量率、ダストサンプリング結果とも通常と変化はなかったとしている。
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