東京都教委の来春の小学校教員採用の選考試験で設けられた「福島県採用希望者枠」で、上限の50人が合格した。都教委が13日に発表した。同枠の合格者は5年程度、都の教員として小学校で勤務した後、本県教員として採用される。
選考試験は937人が受験し、151人が合格した。このうち、上限を50人程度とする「福島県採用希望者枠」で受験したのは県内出身の学生や講師ら267人だった。4月から都教委に小学校教員として採用され、経験を積んだ後に本県の教員の定数に余裕ができると見込まれる5年後をめどに県内に戻る。
震災、原発事故の避難による本県の児童・生徒の減少に伴い、小中学校の教員の定数が減り、新規採用がなくなった。教員希望者の救済のため、昨年9月に両教委が連携協定を締結した。県教育庁学校経営支援課は「多くの教員が将来、子どもたちのために戻って来てもらえるのはありがたい。24年度以降は通常通り教員採用を目指す」としている。
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