東日本大震災アーカイブ

除染組織設立へ 飯舘村、振興公社を受け皿に受託

 飯舘村は31日、福島市の村役場飯野出張所で開いた会議で、4月以降に始まる村内の本格除染に向け、村振興公社(理事長・門馬伸市副村長)を受け皿に除染事業の受託を目指す方針を決めた。公社の定款などを変更し、3月までに除染事業の受け入れ態勢を整える。
 公社は村や商工会、森林組合などで構成する。各構成団体が地元の実情に精通し、除染作業の経験がある建設業者などもいることから単独受注の他、大手建設業者との連携なども視野に入れている。除染に関する住民との合意形成や細かい要望の確認などで除染業務に関わることも想定している。構成団体への事前聞き取りでは約100人の人員を確保できることが分かっており、今後300人程度まで増やしたい考え。
 村は国の方針とは別に、住環境を中心に村内の除染を2年程度で完了する独自の工程表をまとめており、今後国との協議も進める。公社の顧問を務める菅野典雄村長は会議で、「全て国任せでは進まない部分もある。早期帰村に向けて円滑に除染作業が進むよう、地元の利点を生かした関わり方をしていきたい」と語った。