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今を生きる 子どもの生き抜く力育む 県外林間学校に700人

都市交流セミナーをPRする進士さん(右)

■自然体験学校を運営 進士徹さん 避難先から鮫川村戻る
 鮫川村で自然体験学校を運営するNPO法人あぶくまエヌエスネット理事長の進士徹さん(55)は東京電力福島第一原発事故直後の昨年3月19日、「放射能の不安にさらされている子どもたちを守らなければ」と避難先の都内から鮫川に引き返した。以来、農山村交流を手掛ける全国のNPOと連携、「福島の子どもたちの生き抜く力を育むため」に県外林間学校や自然体験学校を企画し、精力的に活動を続けている。
 昭和63年、自然に抱かれた山里の暮らしにほれ込み、静岡県から鮫川に移り住んだ。村の高齢者に中山間地で生きる知恵を教わり、田舎暮らしに興味のある人やIターンで山村生活を始めた人の相談に乗った。農業の傍ら、自然体験学校を開き、都市部の親子らを受け入れてきた。
 原発事故直後の3月15日、都内にある妻由美子さん(55)の実家に身を寄せたが、「福島を離れていいのか。山里の可能性を信じて生きてきた自分を否定することにならないか」と4日後、鮫川に戻った。
 子どもたちを屋外で自由に遊ばせたい-との思いから県内外のNPOなどと準備を進め昨年6月、「福島の子どもを守ろうプログラム実行委員会」をつくった。県外林間学校「ふくしまキッズ」を企画し、昨年夏と今冬には北海道や愛媛県などに合わせて約700人の子どもたちを連れて行った。
 今年1月28日には、原発事故で中止を余儀なくされていた鮫川の自然体験学校を再開させた。放射線量は低いが、風評被害で受講者は激減。それでも、近隣市町村から参加した子どもたちの笑顔が広がった。
 平成18年度から主管してきた県県南地方振興局の東白川都市交流セミナーを2月25日に開講する。3月下旬には3度目の「ふくしまキッズ」を神奈川県や長野県などで催す計画だ。
 「福島の子どもを守り、支える活動の輪を少しずつ全国に広げたい」と決意を一層強くしている。

■環境エネ・未来型山村考えて あすから「セミナー」
 「東白川都市交流セミナー」は25日から3月18日まで計6回、鮫川村と塙町で開かれる。テーマは「環境エネルギー・未来型山村暮らし」。3月3日の第3回講座では、芥川賞作家で福聚寺住職の玄侑宗久さん(三春町)が「放射線と向き合い山村でどう暮らすか」と題し講演するほか、塙工高の生徒を交え将来を語り合う。
 受講申し込みと問い合わせは、NPOあぶくまエヌエスネット 電話0247(48)2508へ。

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