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放射線 放射性物質 Q&A 半減期とは何か

 放射線の問題で、よく「半減期」という言葉を聞きますが、具体的には、どんな放射性物質がどのような状態になることを指すのでしょうか。そもそも、なぜ放射性物質は放射線を出すのかも教えてください。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん 

■放射性物質が変化し半減するまでの時間

 「半減期」とは読んで字のごとく、「半分に減るまでの時間」です。具体的には放射性ヨウ素や放射性セシウムなどの放射性物質が半分になるまでの時間を言います。
 放射性物質は不安定な構造をしており、安定な物質になろうとする過程の中で放射線を出します。例えば放射性ヨウ素の一つである「ヨウ素131」はベータ線、ガンマ線などの放射線を出し、最終的には「キセノン」という物質に変わります。キセノンはガス状の物質で、もう放射線を出すことはありません。半減期が約8日のヨウ素131は、放射線を出しながら約8日間で半分がキセノンに変わります。つまり半減期は放射性物質が放射線を出し、安定な物質になるまでにかかる時間ということができます。これを「物理学的半減期」と言います。事故から11カ月がたった現在、県内で放射性ヨウ素が検出されることはありません。
 一方、現在問題になっている放射性セシウムの半減期は、「セシウム134」で約2年、「セシウム137」では約30年です。ただ、体の中に放射性セシウムが入った場合、体内のセシウムの量が半分になるのに30年かかるわけではなく、小児であれば2カ月程度、大人でも3カ月程度で体内のセシウムの量は半分になります。人間の体が常に代謝し、セシウムが体外に排出されるためです。これを「生物学的半減期」と呼び、「物理学的半減期」とは区別をして考える必要があります。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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