東日本大震災

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震災直後から半年間を記録 いわき病院が冊子

 いわき市平豊間の国立病院機構いわき病院(関晴朗院長)は16日までに、東日本大震災直後から昨年9月26日までの約半年間にわたる院内の記録を冊子「巨大地震・津波-いわき病院の記録-」にまとめた。
 津波被害の現状、全ての入院患者の転院から帰院など、医療機関として最善を尽くした職員らの行動を克明に記した。
 震災直後、職員は津波が到達するまでのわずかな時間に147人の入院患者を約2メートル高い別棟に移動させた。寒さと恐怖におびえる患者を、職員は絶えず声を掛け続けた。海から病院まではわずか100メートル。病院の敷地約2万1600平方メートルのうち半分が津波にのまれたが、瞬時の判断で職員を含め全員が無事だった。
 ライフラインが断たれたため県内外の病院に患者の受け入れを要請した。病院周辺の豊間地区はほぼ壊滅状態で主要道はがれきが散乱した。車1台が辛うじて通れる裏道を使い、6日後までに入院患者全員を転院させた。その後、病院の復旧に合わせて外来を再開し、5月30日には入院患者が帰院し始めた。約半年後の9月26日までにほぼ全員が戻ったという。
 冊子はフルカラーで職員が撮影した写真、地図、各種データなどを盛り込んだ。2000部を発行し、病院や関係機関などに配布した。川合敏和事務長は受け入れ病院、地域の支援、ボランティアに感謝しながら「経験したことのない災害時の対応を今後の教訓として残す必要がある。万一の際に参考資料にしてほしい」と話す。

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