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楢葉、広野沖22キロに計画 政府の洋上風力発電実証事業

 政府が平成24年度から本県沖で実施する洋上風力発電実証研究事業の全体計画が25日までに分かった。楢葉、広野両町沖22キロ地点に、世界最大となる出力7000キロワット級の浮体式洋上風力発電施設など3基を設置する。27年度以降、周辺に発電施設を増やし、事業化を目指す。漁業者の操業に配慮し、発電施設からの送電用ケーブルは海底に埋設する方向で調整している。風車の部品製造など関連産業はいわき市の小名浜港周辺に集積する方針。
 楢葉、広野両町は、東京電力福島第一、第二両原発から首都圏に電気を供給していた高圧送電網が利用できる。政府は既存施設を有効活用することで早期の事業化が可能と判断した。
 関係者によると、これまでの調査で、海底ケーブルを接続する場合、広野町に隣接する楢葉町南部が最適との結果を得た。発電施設は県の環境影響評価の対象となる領海外の22キロ地点に建設する。周辺の年平均風速は秒速7・4メートルで風力発電には最適だという。原発立地地域に近く、再生可能エネルギーによる原発事故からの復興を国内外にアピールする狙いもある。
 漁業者に配慮し、送電用ケーブルが底引き網漁の妨げにならないよう海底1メートルに埋設する方法を検討している。24年度に設計に入り、25年度から出力2000キロワット級の浮体式洋上風力発電施設1基と変電所、ヘリポートを備える洋上サブステーションを建設する。
 26年度から出力7000キロワット級の2基を設ける。郡山市の郡山布引高原風力発電所など国内外の風力発電施設は出力2000キロワットが一般的で、3・5倍に相当する。風車部分を含む高さは最大で200メートルに達すると想定され、世界最大となる。
 発電量や採算性、安全性、環境への影響を調査し、増設する発電施設の規模や数を決める。将来的に原発1基分に相当する総出力100万キロワットを目指す。事業は政府が東大と丸紅、三菱商事など企業10社による産学連合に委託して実施する。総事業費は約200億円。

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