東日本大震災アーカイブ

カメラで24時間監視 双葉地方消防本部 5町の警戒区域

消防本部が設置した監視カメラ=楢葉町の天神岬公園

 双葉地方広域市町村圏組合消防本部は楢葉、富岡、大熊、双葉、浪江の5町の警戒区域を24時間監視するカメラを設置し、10日までに運用を開始した。
 設置場所は富岡、大熊、双葉、浪江の4町が各町役場の屋上、楢葉町が町内の天神岬公園。監視カメラの映像を楢葉町の富岡消防署楢葉分署に配備したモニターで確認し、火災発生などに備える。総務省の原子力災害緊急消防援助隊等活動交付金を活用し、1千万円を投じて整備した。
 消防本部は1日2回の管内パトロールを続けているが、警戒区域内に住民が居住していないことから覚知が遅れ、大規模火災につながる懸念が出ていた。樹木などに付着した放射性物質が灰とともに拡散する恐れもあった。消防本部の大和田仁総務課長は「小さな火災でも発見が遅れれば大惨事になりかねない。監視カメラを活用して大規模火災を防ぎ、住民の財産を守りたい」としている。

カテゴリー:福島第一原発事故