県立高校の入学式は10日、全日制36校、定時制6校で行われ、新入生が希望を胸に新たな一歩を踏み出した。東京電力福島第一原発事故を受け、相双地方の県立高校・分校が開設したサテライト校の双葉翔陽と相馬農飯舘校では、避難生活を送る女子生徒が新入生代表としてそれぞれ宣誓。古里の復興の思いを胸に夢の実現へ決意を新たにした。
「古里とつながりのある高校に入学できてうれしい」。いわき市のいわき明星大の建物を間借りする双葉翔陽高に入学した志賀遥香さん(15)は、希望を胸に式に臨んだ。
原発事故で、家族と大熊町から避難し、現在はいわき市の仮設住宅で暮らしている。OBの兄から聞いた同校での高校生活に憧れ、中学一年時から志望した同校を選んだ。
宣誓で「自分の行動に責任を持ち、文武両道を実践したい」と言葉に力を込めた。将来は美容師が目標で、部活動は小学生から熱中している柔道を続けたいと考えている。
いわき明星大には同校の他、双葉、富岡両校のサテライト校も設置されている。
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