福島市の農家が生産したホウレンソウから食品衛生法の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、この農家を含め4戸が、昨年の東京電力福島第一原発事故発生時に使ったビニール資材を再利用していたことが12日、JA新ふくしまの調査で分かった。同JAは4戸の農家に対し、再利用資材で栽培した農産物の出荷自粛を求めた。
同JAは直売所に出荷している263戸全てを調査した。再利用した4戸はホウレンソウの他、コマツナやシュンギクなどにも資材を使ったとみられる。
■誓約書の提出検討
一方、県は同日から県内のホウレンソウ農家の全戸調査を開始した。出荷自粛の福島市を除き、少なくとも388戸で生産していることを確認し、全戸でモニタリング調査を実施している。県は生産者に「原発事故発生時の資材は使っていない」とする誓約書を販売業者に提出してもらうことも検討している。
(カテゴリー:福島第一原発事故)