東日本大震災アーカイブ

村民の不安和らげたい 看護師折田さん(長崎)着任 川内

遠藤村長にあいさつする折田さん(左)と高村教授(右)

 4月に警戒区域が再編された川内村で、村民の放射線などに関する心のケアに当たる長崎病院(長崎市)の看護師、折田真紀子さん(25)が10日、村役場を訪れ、遠藤雄幸村長に着任を報告した。

 折田さんは看護師と保健師の資格を持つ一方で、長崎大大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻放射線専門看護師養成コースの学生。大学では本県の放射線健康リスク管理アドバイザーで同大学院の高村昇教授の指導を受けている。

 高村教授は3月に村内で放射線に関する講演を行っており、折田さんの意向を踏まえ派遣が決まったという。折田さんは6月2日まで村内に滞在し、村保健師二人と連携を図り村立診療所などが入る村保健福祉医療複合施設「ゆふね」を拠点に活動する。

 折田さんは各家庭や郡山市の仮設住宅を巡回し放射線に関する相談を受け付けるほか、ゆふねで行う健康教室に参加する予定。週明けの14日から本格的に活動を始める。
 折田さんは「帰村した村民や、これから戻ろうと考えている人の不安解消に役立ちたい」と抱負を語った。遠藤村長は「村民の不安を少しでも和らげてほしい」と期待した。

カテゴリー:福島第一原発事故