■会津ボーイズの大熊中3年 赤井光高君14 岡部廉君14
大熊町から会津若松市に避難し、同市に移転している大熊中に通う3年の赤井光高君(14)と岡部廉君(14)は、会津坂下町を拠点とする少年硬式野球チーム会津ボーイズの中心選手。チーム悲願の全国大会出場に向け、白球を追い続ける。
共に小学2年生から野球を始めた赤井君と岡部君は、避難先の大熊中でも野球部を続けてきた。しかし、学校の野球部員は少なく、練習に不安があった。硬式への憧れがあった2人は、会津ボーイズの存在を知り、昨年8月に入団した。
初めての硬式ルール、見知らぬチームメート...。戸惑いはあったが、野球を愛する心ですぐにチームに溶け込んだ。家族の支えで、会津坂下町内などで行われる週4回の練習に励む。昨年秋からは赤井君はエースナンバーを背負い、岡部君は内野手としてレギュラーを務めている。
元気を前面に出す2人が刺激となりチームも勢いづく。2人が出場した昨年9月の日本少年野球東北支部新人大会では初優勝を飾った。
12日に会津坂下町の鶴沼球場で開かれた日本少年野球東北支部会津大会に2人は出場した。赤井君が先発した1回戦は快勝したが、2回戦は延長戦の末、1点差で敗れた。「目標は全国大会出場」と2人は次を見据える。6月には全国選手権大会につながる東北支部予選がある。
「今度は絶対、負けないぞ」。会津の仲間と共に2人は全国行きを目指し、雪辱を誓う。
(カテゴリー:連載・今を生きる)