久慈川第一漁協は、東京電力福島第一原発事故に伴い決定した矢祭町の久慈川のアユ釣り中止を撤回し、例年通り6月第1日曜日の3日に解禁する。役員会で13日までに決めた。
県の調査で5日に久慈川で採取したアユから放射性物質が検出されなかったためで、解禁日までに約1500キロを放流する。佐川泉組合長は「矢祭町の復興に弾みがつけば」と話している。ただ、今後の調査で放射性物質が検出された場合は中止にする可能性もあるという。
昨年は、アユから食品衛生法の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性物質が検出されなかったため実施した。
1キロ当たり100ベクレルに厳格化する新基準値の4月導入を前に、県は3月に事前調査を実施。この結果、久慈川上流のヤマメとウグイから新基準値を超える放射性セシウムが検出されたため、県はヤマメとウグイ釣りの自粛要請を出した。同漁協は久慈川水系の他の魚種も汚染されている可能性があるとして、自粛要請のないアユ釣りの中止も決めていた。
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